01黒麹は国菌である
麹の1種
麹の1種
2006年に日本醸造学会において「麹」は「国菌」に認定されました。麹には、黄麹・黒麹・白麹・紅麹など様々な種類があり、酒・醤油・味噌・みりん・酢など、多くの発酵食品が「黄麹」由来。店頭で販売される白色の「麹」も実は「黄麹」です。一方「黒麹」は、泡盛や焼酎に使われ、クエン酸と耐酸性の酵素を生成することが特徴です。
黄麹菌 |
黒麹菌 |
白麹菌 |
|
学名 | A.oryzae/ A.sojae |
A.luchuensis | A.luchuensis mut.kawachii |
用途 | 味噌・醤油・清酒 | 泡盛・焼酎 | 泡盛・焼酎 |
耐酸性酵素生成 | 弱 | 強 | 強 |
クセン酸生成 | 微弱 | 強 | 強 |
酸性プロテアーゼ活性 | 微弱 | 強 | 強 |
α-アミラーゼ生成 | 強 | 弱 | 弱 |
色 | 黄~緑(白) | オリーブ~黒(茶) | 白 |
02柑橘や葡萄の
ような風味
ような風味
黒麹の2大特徴は、料理にアクセントを与える黒い色と、「クエン酸」が多いこと。黒麹のクエン酸量は約5%※1。レモンは、可食部換算で約6%。梅干しは約4%。キウイは1.3%です※2。そのため、甘酒にすると、グレープフルーツやオレンジ、ブドウのような、サッパリとした甘酸っぱさを楽しむことができます。
※1参照:実践女子大学 食生活科学科 食品加工学研究室「自然界から分離した黒麹菌と実用焼酎麹菌との特性比較」
※2参照:家事っこ「クエン酸が多い食べ物や飲み物・効果」
03期待される効能
クエン酸は美と健康に良く、特に疲労回復に効果があります。それは、クエン酸が血液の循環を促し、酸素がゆきわたることで疲労物質である乳酸の分解が進むから。その上、糖質やビタミンB1と一緒に摂取することによって効果が高まると言われており、糖質とビタミンB1がある黒麹はまさに、疲れた人の救世主。さらに、クエン酸が不要な菌の生成を抑えるため、保存も効きます。
クエン酸により疲労回復・ 食欲増進・肩こり改善・美肌に
ビタミンB1、B2など、 麹由来の様々なビタミンで美肌に
04レシピ
黒麹300g(1パック)と水400ccと水を合わせてよく混ぜ、保温器で 60℃に保ったまま7時間保存します。始めはパサパサな状態です。
全体の温度を均一になるよう、1時間置きに3~4回かき混ぜる。麹がトロッとしたらかき混ぜずに待ちます。3〜4時間まではボソボソしていますが水は足さないこと。4時間目から途端によく溶け始めます。
7時間経ったらできあがり。冷蔵庫で保存してください。長期保存する場合は冷凍してください。
- ●甘酒
- 甘酒と同量の冷水を混ぜる。
- ●甘酒サワー
- 甘酒と倍量の炭酸水を混ぜる。
- ●甘酒ヨーグルト
- ヨーグルトに、好みの量かける。
- ●フルーツポンチ
- 甘酒に好みの果物を入れて一晩寝かせる。
- ●酢味噌
- 甘酒と同量の味噌を混ぜる。
- ●酢醤油タレ
- 甘酒と同量の醤油を混ぜる。
- ●甘酒ラッシー
- 甘酒と同量の牛乳か豆乳を混ぜる。
アルコール消毒した容器に、黒麹300g(1パック)と醤油600mlを入れてよく混ぜ、軽く蓋をして常温で置く。
常温で10日〜14日置く。毎日1回、空気を含ませるようにしっかり混ぜ、とろりとして粒が柔らかくなったらできあがり。冷蔵庫で保存してください。
- ●ドレッシング
- 醤油麹と同量のオリーブオイルを混ぜる。
- ●餃子のタレ
- 醤油麹と同量のごま油を混ぜる。
- ●中華炒め
- ニンニクと、野菜やお肉を一緒に炒める。
- ●酢の物
- 塩揉みしたお野菜などと和える。
- ●サンラータン
- 鶏ガラスープに混ぜる。
05黒麹に関するよくあるご質問
A. 「黒麹菌」そのものの色なのでご安心ください。なお、黒米の色ではなく白米に黒麹菌を培養させております。
A. [甘酒の場合] 60度を保ってつくった場合、3〜4時間目から急に溶け始めます。2時間目と4時間目にしっかりと混ぜていただくことによって、全体が均一に混ざり、しっかりと溶けます。不安になって加水するかたもいますが、加水する必要はありません。
[醤油麹の場合] 仕上げに60度に保ったまま6時間おいておくとよく溶けます。
A. 製造時期は5月上旬から12月中旬ですので、この期間は購入しやすいです。しかし、賞味期限が6ヶ月あるので、製造していない期間でも販売店によっては置いていることがあります。お求めの際は販売店にお尋ねくださいませ。
A. クエン酸由来が多くできるので、一般的な米麹よりも酸味が出ます。その分、疲労回復などの効果を期待できたり、グレープフルーツのようなすっきりとした味わいをお楽しみいただけます。